その他の管楽器

伝統的に、管絃合奏をする演奏者は、雅楽の三つのジャンルのレパートリーの音楽、舞踊も演じる。神楽笛と高麗笛という別の管楽器も使用する。

下から上へ; 神楽笛、龍笛、高麗笛

図 1

神楽笛

6孔の竹製横笛。約45センチ長。吹口と指孔を除いた部分は、樺か桜の皮が巻かれ、漆が塗られている。神楽歌の伴奏に用いられる(図 1)。

調律

神楽笛はA-430Hzに調律し、楽譜より実音は1オクターヴ高い。

音域

音域は2オクターヴある。神楽笛はオクターヴの孔はないため、低音域の孔を強く吹くことによってオクターヴ上の音を出す。(図 2)全音符で示されている音は、孔の開閉で出すことができる。黒い音符は、指を半分閉じるか、息づかいで出す。

神楽笛の音域

図 2

高麗笛

6孔の竹製横笛。約37センチ長。高麗楽で用いられる。高麗楽は朝鮮からもたらされた音楽で、舞楽の伴奏に用いられる。神楽笛によく似ているが、ずっと細く、東遊の伴奏に用いられる。

高麗笛

図 3

調律

A-430Hzに調律する。楽譜より実音は1オクターヴ上。

音域

2オクターヴを少し超える。図 4で、全音符で示されている音は、6つの孔の開閉で出すことができる。黒い音符は、指を半分閉じるか、息づかいで出す。いて音域の音を強く吹くと、1オクターヴ、2オクターヴ上の音を出すことができる。

高麗笛の音域

図 4